エコ(ECO)と省エネの違い

エコ(ECO)という言葉は、現在あちこちで聞かれるようになりました。一方、同じような言葉として「省エネ」もよく耳にしますが、どのような点が違うのでしょうか。

エコ(ECO)とは、英単語の「ecology(エコロジー)」の略称に当たる言葉です。「エコロジー」の意味は、本来「生態学」や「生態環境」、「自然環境」といったものですが、現在は「経済活動などによる自然環境への負荷を減らすこと」といった意味合いで使われることが多くなっています。「エコ」はこれを言いやすく縮めた言葉で、「エコ家電」や「エコバッグ」のように使われます。また、「エコな生活」のように、形容動詞的にも使われます。

環境に配慮する意識が強いイメージ(あくまでもイメージ)

最近の会話では「エコ」は、「省エネ」では意味の違いなく使われることもあります。例えば、燃費の良い車のことを「エコカー」と呼びますが、これは実質的には「省エネ」の意味合いとなっています。ただ、「エコ」が環境保護を目的とするものにしか使わない点は、「省エネ」などとの違いとなっています。

「省エネ」とは、「省エネルギー」を略した言葉です。「省エネルギー」の意味は、「石油や電力、ガスなどのエネルギー消費を減らすこと」というものになります。読み方は「しょうえね」で、「使わない家電のコンセントを抜いておく方が省エネになる」「省エネタイプのエアコンに買い替えた」のように使われます。

「省エネ」と「エコ」は、上記のように同じような使われ方をする場合もありますが、意味合い自体は違います。「エコ」が「環境への配慮」を指すのに対し、「省エネ」は「無駄なエネルギーの削減」を指しています。つまり、「省エネ」は環境保護が目的とは限らず、経済的な理由による場合もある点で、「エコ」と使い分けることができます。

会話に中では何となく使われていますが、意味を突き詰めていくと、ニュアンスが変わったり、意味あいが変わることがあるようです。